ABOUT

ブロンドチーズケーキを創るにあたって、1番僕たちの中心においていたのは、子供の頃の記憶です。うちの父はお酒が極端に弱くて全然飲めません。だから家族で集まって食事をするときも、父がお酒を飲む姿はもう20年以上見ていません。でもそんな父が、記憶の中で、ある瞬間だけは自らお酒を用意して飲んでいたことを覚えています。僕たちが晩ごはんを食べて、もうあと寝るだけとウトウトしはじめた頃。アイスペールに氷を用意して、木目のトング、ガラス引き戸の棚から出してくる貰い物のブランデー、ワインのデキャンタに水。自分用に割り材のコーラを用意して、母の手が空くのを待っていました。その時つまみとして絶対にテーブルにあったのが「レーズンバター」でした。細長いフィルムにくるまったレーズンバターをいくつか包丁でカットしてお皿に盛り付けて用意していました。その事を今でもよく思い出します。「レーズンバター買ってあるよ」「レーズンバターがあるから今日は少し飲もうか?」それによってお互いの時間を共有する「きっかけ」になっている。今思うと、ある意味それが母とのコミニケーションになっていて、だからお酒飲めない父がそうやって準備していたんだと今になってみると理解できます。この記憶から思うのは、その「食べ物」があることによって家族の大事な時間を創るきっかけになっているとしたら、その「レーズンバター」の役割ってすごいよな。と思って、そういうものを自分たちも創りたい。ただのスイーツではなく、そんな特別な時間のきっかけになるものを提案したい。この思いからブロンドチーズケーキが生まれました。